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15Kwh/㎡・年という凄まじさとパッシブハウスの考察

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「箔がつく」ということに、最近はいささかの訝しさを覚えていますが、
混沌とした世の中に、また独り歩きしている気がしませんか?

◯◯基準クリア!◯◯目標達成!!
そんなチラシを沢山見ますね。最近。
◯◯にはみなさんご承知のアレが入りますが(笑)

何かの基準というのは誰かのために決められるのだと思います。
やっぱり、僕達だったら「パッシブハウス基準」でしょう!!
年間暖房負荷がお題にある、15Kwh/㎡・年をクリアして、
その他にもいろんな「基準」をクリアして基準クリア→認定!やった~~~
となります。

さて、誰が喜んでるのでしょう???
申請者?施工者?認定者?設計者?許可者?

パッシブハウス基準をクリアする意味なんて無いと思います。
ただ単にクリアするなんて、意味がないと思います。
一つの基準のクリアなんて意味がないのです。

予算・敷地・人生・技術・アイデアを振り絞って、
ベストを尽くす計画。一生懸命な施工。知ろうとする生きる力。

そういった渾然一体となった人間が人間のための器作り。
その過程のものさしの一つなのだと思います。

今持てる予算でみんなが誠意いっぱいやって、計算いっぱいして、汗だくになって、
もし
気づいたら、パッシブハウス基準に到達していたら、正しく努力できた証でしょ?
じゃー、申請してみない?認定してもらって見ようよ!ご褒美だよ!

15Kwh/㎡・年
ここだけでも適当な考えではまず不可能です。
何も考えずにプランすると到達出来ません。設備や断熱やあれやこれやしても・・・
冷房OK暖房NG→なんか色々してみる→逆になってしまう→恐ろしくコストUP→無限ループ(笑)

計画段階から、「絶対基準を超えてやる!」気合と、自然に逆らわない生き方までも学ぶ姿勢
そして愚直なまでの施工や配慮。そうやって何とか届く。
絶妙なトコロなんです。ドイツ人すげぇ。

パッシブハウスジャパンの会員の社員さんとの今日の会話です。
なんだか元気の出る楽しい時間でした!