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伊勢神宮式年遷宮とおかげ横丁の賑わい

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今年のGWは2分割パターンとなり、10連休クラスの人達もいれば、ほとんど平常運転と変わらない人たちが入り乱れ、行楽地や道路は混みはすれど、大渋滞にはならないような気配です。暦通りの私のGWは、毎年5月4日にある地元:大宝神社の例大祭というお祭りのため、ほとんど休んでいる気がしません。2分割の今年は、前半で少しGWの雰囲気を味わって見よう!と思いました。

折しも伊勢神宮は式年遷宮となり、この時期は霊験あらたかとの言い伝えより、こりゃ子どもたちと行ってみよう!となりました。当日は朝早く出よう!混むぞ!の心意気とは裏腹に遅れまくって9時出発。新しくできて伊勢までひとっ飛びのはずの「新名神」は大渋滞だろうと落ち込んでいました。しかし意外にもカーナビの時間とほぼ変わらず2時間20分で到着。流石に橋の袂とはいかず、かなり離れた河原の駐車場に。そこから歩いて正宮を目指す事になってしまいました。

詳しい内容はここで: http://www.isejingu.or.jp/shikinensengu/shikinen-index.html

実はこれが大正解でした。おかげ横丁 を結果的に通ることになり、それも一番離れた通りの端から本宮に向けて一気に歩けました。お蔭参り(お伊勢参り)で賑わった江戸時代末期から明治時代初期門前町の町並みを再現した観光地として年間400万人の来場があり、約4000坪、56の店舗と28棟の建物群によって構成されています。実際は街並み自体を保存されている地域にあるためほとんど街の様相を呈していてものすごい迫力なのです。

赤福の社長による引率の元1993年に完成して以来、激減したお伊勢さん参りの賑わいが戻り、32万人程度から400万人の大観光地へと変貌したそうです。赤福・濱田社長は街並みにも拘り、岐阜県高山市や長野県小布施町の街並みをつぶさに視察し、伊勢路に実在した妻入りの木造建築物を栂材で精密に再現していて、重厚な当時の風情の建築物を間近でみることができました。収支が安定した今では横丁の拡大に向けて街並みを広げるべく新しく建物が建っていて、それらは当時のままの木造建築であり、出来栄えは素晴らしく感動しました。

一番の驚きは行政の資金を一切使っていないことです。赤福の当時の売上は年間140億円。それと同額のプロジェクト費用を濱田社長は運営会社をたてスタートさせます。それは奇しくも前回の式年遷宮である平成5年だそうで、たった20年で大昔の賑わいを取り戻す事に成功されたようなのです。

行政が動かないと大きなイノベーションが起こらない、そういった声をよく聞きます。私も遅々として進まない建物の高性能化に辟易としていた中で、力強く背中を押してもらった気がします。パッシブハウスのファイスト博士も20年前にスタートされました。今年44歳になる私にとって、いい20年後へのスタートが出来たと思います。

伊勢神宮は遠いかもしれません。天照大御神にお会いして、新しい正宮にお参りのあと、おかげ横丁で心の洗濯をしてみませんか?おすすめです!